
好きな映画は何回も見る派です。しののめです。
『プラダを着た悪魔』『南極料理人』『500日のサマー』『君に読む物語』『海街diary』…何度も何度も観ている映画たちはもはや人生のおかずというか。たまに見ては癒される大事なものです。
そのラインナップに最近加わったのが映画『オデッセイ』です。
映画館でも2回観に行ったし、レンタルが始まってからはときどき借りては観てます。元気になる宇宙映画ですね~。
目次
映画『オデッセイ』のストーリー
時代は今よりも少し技術が先端。宇宙飛行士たちが火星で調査をするシーンからはじまる。
調査をしていたところ、モロモロにより植物学者のワトニー(主人公/マッドデイモン)が火星で一人ぼっちで取り残される。
そんな危機的状況を植物学者ならぬ自分の頭脳と、持ち前の性格で切り抜いて、地球の人々の知恵もありつつ、最後には地球に…というストーリー。
この作品の魅力

原作の小説と映画をどちらも読んで、観た私が思うこの作品の魅力。
それは「無駄」と「ユーモア」だと思います。
主人公ワトニーはどう考えても、今そんな余裕無いでしょ!?っていうときに、別にしなくてもいい「無駄」なことをする。
しかし、その無駄なことをしたからこそ 新しい解決法やアイデアや知恵を 発見したりもする。
あぁ、わたし「無駄」なことは意味ないと思って、すごく焦って生きてきたけどそんなことないんだなぁと読みながら思いました。
無駄にこそ意味があって、無駄があるから、いいアイデア思いついたり、自分のことを知ったりするんだな。
そもそも無駄な時間を過ごしたことにより、無駄じゃないものを発見できたなら、それは無駄ではないんだろう。
急いで生きていても、結局おなじってことあるもんね。
例えば何人か追い越して走っていったけど、信号で止まって、追い越した人とまた一緒になる、とか。(私は勝手に信号の法則って呼んでます笑)
それから「ユーモア」
何回もみてしまうのは、なんでしょうか。綺麗な火星の映像か、はたまた宇宙の自然への敬意を感じるからか。理由は色々ありますが、一番は主人公ワトニーのユーモアさにあると思います。
マッドデイモン演じるワトニーは火星に取り残されていますが、とにかく前向き。ギャグ連発。絶望する状況なのに、あそこまで前向きに問題解決に取り組めるでしょうか。
そんなワトニーを見てるととても元気がでるのです。わたしも、昔から落ち込んだ時ほどギャグっぽく明るく考える癖があったんですが、最近はその力が弱まっていて笑
Twitterで「面接の前に『ショートコント面接』って呟いてから面接に挑むとめちゃくちゃうまくいった」というツイートが流れてきたのをみて、ハードルにどう立ち向かうかって大事だなってあらためて。
高いハードルもスキップして乗り越えるみたいな。
チャップリンも言ってたけど「暗い話こそ明るく演じるんだ」みたいな。
そんな、ちょっぴり苦しくなった時に見ると前向きになれるから何度も見てしまうですよね。やたらネガティブなシーンもない(痛そうなシーンはあるけども)。ポジティブSF。
映画『オデッセイ』の感想
さて、作品の感想は上で語ったので映画としての感想を書いてみたいと思います。
火星への好奇心がとまらない
舞台は火星。そして地球。ほぼ火星のシーンなんですが、グラフィックが綺麗。本当に火星にいるかのようです。
技術の発達とともに映画自体もどんどん面白くなっていくんだな~と感じました。地球と似ている惑星と言われる火星ですが、まだまだ人が住めるようなレベルではないと思うので
そういった意味で火星で一人ライフハックする主人公は見ていてワクワクもする。
サウンドトラック
それから、音楽もいい。選曲が微妙という声があるけどあれでOKなんです。
原作ではひとりぼっちの火星で唯一の娯楽が音楽とドラマ。その音楽も、ルイス船長がもってきていた「ディスコ」のみ。
「またディスコかよ…」というワトニーのディスコへのツッコミで原作は何度も笑えます。
そこがあまり映画では描かれてなかったので「なんでこの選曲?」って思った人もいるだろうけど、原作を読めば「ワトニーはこんな音楽を聴いていたのか、そりゃ嫌にもなるな!」と共感が生まれます。
ほかのサウンドトラックも静かな感じがして好きだな~
ちなみにサウンドトラックはアマゾンプライムに登録すると、アマゾンミュージックで聞けます。他にも映画のサウンドトラック多いのでおすすめ。今も聴いてます笑
のちほどアマゾンプライムのリンク貼っておきます。
マットデイモンが好きなんです…
主人公ワトニーを演じるのはマットデイモン。これは本当にナイス配役!だと思った。
マットデイモンは「オーシャンズ」シリーズや「ジェイソンボーン」シリーズ。あと私が好きなのは「幸せへのキセキ」「グッドウィルハンティング」あたりですね。
思うんですけど…
マッドデイモンって困ってる役が似合いません?なんだかほかの映画でも困っている気がしますよね!私はそんな彼が大好きです!!!!
ジョージークルーニーには女で困って欲しいし、ブラットピットは最高のラッキーボーイでいてほしいし、マッドデイモンにはちょっと困ってて欲しい。
火星にひとりぼっちって”困ってる”の最上級に間違いないので、あのユーモアあふれるワトニーをマッドデイモンが演じてくれてよかった。彼は存在してくれるだけでなんか面白い。
最後の方は、ガリガリに痩せていたので、役者としてのストイックさも垣間見えて最高でした。
宇宙服が可愛い

完全に余談なんですがオリジナル宇宙服が可愛いんですよね。あんなにタイトな軽装はまだまだ今の宇宙技術では無理なのかもしれないけど、可愛い。
なんでオレンジなんだろうな~。初代ウルトラマンの科学特捜隊みたいな感じで良いですね。科学特捜隊の制服も好きだった。
作中では何度か着る以外の、違った宇宙服の使い方をされるのでそれも必見。
オデッセイの原作本『火星の人』

映画『オデッセイ』には原作があります。日本語タイトルだと『火星の人』というタイトル。
原作『火星の人』はあまりにも面白すぎて、3日ほどで上下を読んでしまった私。火星の単位でいえば、ソル3も行かずに読み切ってしまいました。
私の2016年「火星に持っていきたい本ランキング」の第一位は「火星の人」で決まりというほどに、そのぐらい面白く読めました。
あのシーンはどうなるんだろうか。
私の考えているローバーは想像通りなのだろうか。
マッドデイモンはワトニーをどう演じるのだろうか。
本当に小説が面白すぎてワクワクしていたので、あれだけ「映画面白い」と言っておきながら、正直に言うと最初に映画を見たときは「んー…」と期待値を超えてくれなくてちょっぴり残念だった。
原作を先に読んだ醍醐味のひとつとして、自分の想像と映画の再現性を比べてみることができることだと思う。
しかし、私の小説で想像していたオデッセイは映画館にはなかったんですよね‥
もちろん「おお!ローバーはこんな形なのか」「通信機は思ってたのより5倍大きいな」「ルイス船長の彼氏イケメンだ!」とか色々思ったけど、
原作が大好きになってしまった私にとって「あぁ、このシーンを、この面白さを、もっと多くの人に見て欲しかった!オデッセイはこんなもんじゃないんだよ!もっと面白いんだよ!」と映画をみた人全員にいいたくなった。
しかし、
映画を何回も見ていくうちに「いや、映画も面白いじゃないか」と思って今では大好きなので、どちらも最高です。2時間30分でまとめてあるのもすごい。
映画と原作の違い
ひとりDASH村なんて言われてましたが、原作だと映画よりもそれをもっと感じられます。そこにあるのは圧倒的人間力です!
なぜあのときドアが爆発したのか、どうやって水が作られたのか、実はMAVまでいく道のりはこんな苦労があったんだぜ、アレス3の恋模様はこうなんだぞ、なんで中国とのやりとりのシーンがあったのか、選曲はあぁなのか、あの写真でのポーズの意味はとか…原作を読めば詳しくわかる。
もうね、映画が「よかったな~~」って思う人は、小説を読んだら「なんじゃこりゃ!!!!!!!!!!!みんなはやく読め!!」って気分になるから。
それぐらい面白いんだよね。みんな映画の15倍ぐらいワトニーが大好きになるよ。
映画が割とリアルでミッション中心の作品だとしたら、原作のよさはワトニーの溢れんばかりのユーモアさと、次々襲い来る問題をひじょうーに面白く、科学的に、実験的にワトニーが解決していく様子と、そこから感じる人生哲学。
原作ではほぼ全文が主人公マークワトニーのログでなりたっていて。ワトニーは最初は地球の誰ともログを共有ができないので、いわば読者の私とワトニーの二人で共有できるもの。
読んでいくうちに、どんどんワトニーと読者の私との間で共感が生まれるし、たった何百日だけど読んでいる私もワトニーの人生の一部かのように感じる。
あぁ、私こうやって書いたけどもはやワトニーのファンだなぁ。それぐらい、小説のワトニーもキャラクターとして素敵。
それに水を作りだす描写とか、その他機械の描写とかすごく鮮明にかいてあって作者はなにものなんだろう?と思って最後の作者のプロフィールみたら
カルフォルニアで素粒子物理学者でエンジニアの息子としてうまれ、15歳で国の研究所に雇われ、現在までプログラマーとして働いている。
ってすごい面白い経歴ですよね。
あぁ、ワトニーも火星にオデッセイの原作「火星の人」を持っていけば、あんなにディスコであきあきすることもなかったのに…ね…笑
映画の話からそれちゃったけど、映画をみたならばぜひ原作も見て欲しい。
『オデッセイ』のDVD
DVDが発売してます。わたしも欲しい。
オデッセイ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
アマゾンプライムでも…!
先ほど、登録すればサウンドトラック聞けるよといったアマゾンプライム。映画たくさんあるし、おすすめです。
レンタルもできるので手軽に見ることも可能! 無料体験できます。(レンタルにはお金がかかります。無料体験中にアマゾンミュージックでサントラは聴けると思う…!)